こんにちは。
大御所の作家か!というくらいマイペース更新のよしだです。
やっとツブサTシャツが着られる季節ですね。
相変わらず中野~高円寺~阿佐ヶ谷の街を、わくわくメガネをかけながら散歩し、
路上観察や日々の些細な気づきから、デザインの仕事にも活かせそうな学びを吸収する日々を過ごしています。
例えばこの阿佐ヶ谷駅前のビル。
鏡張りのようになっている事で、空や周りの風景と一体化し、建物の圧迫感を感じさせないからこそ杉並の街に馴染んでいるんだなぁ、、とか。
この日は三日月も映ってとても美しかったです。
連載を通して「さいふがなくても楽しめるくらい高円寺や街の楽しさや楽しめる力って尊いよね」を伝えていきたいです。
今回書きたいことはこの2つ!
目次
高円寺「三浜屋」さん閉店
先日2023年4月28日(金)に高円寺の三浜屋さんという好きなお惣菜屋さんが幕を閉じました。
お店の貼り紙によると昭和52年5月3日創業だそうです。
お店でよくお惣菜やおかずを買っていました。
2022年の夏には「熱波が通り過ぎるまでしばらく休業致します。」とあり、私もそれくらいゆるいペースで生きてもいいのかな~なんて勇気をもらっていました。
お店の方が骨折された際は、張り紙にお客さんからメッセージが綴られるなど、個人店のペースを大切にしながらもお客さんに愛されている様子が伺えて、これまた元気と癒しをもらいました。
お店には子どもが描いた、ありがとうのお手紙や絵が張ってあります。
通勤時、開店準備中のお店から漂ってくるお出汁の良い香り、ほんのり甘い玉子焼きの味、紙に包まれた焼鮭。
自炊する元気がないとき、人の作ったご飯が食べたい時、一人暮らしの私にとっては実家の手料理のような、特別な存在のお店でした。
手書きの見やすい文字の値札も、やたらと「美味!」推しなところも大好きでした。
なにより時折シャッターに張られている、色々なメッセージを見るのが楽しかったです。
おかずだけでなく、元気とまごころと愛情を買っていた様に思います。
お店が閉店すると知り、先日感謝の気持ちを綴ったお手紙と自分のミニチュア作品をお店の方にプレゼントしに行きました。
「あら、すごい~!これ、この前声かけてくれたときのうちの店の写真の!!記念になるじゃない~!」と抑揚たっぷり細かく見て喜んでくださりました。
おじちゃんの出し巻玉子が大好きすぎて、気持ちを伝えたら営業最終日に取り置きしてくれることになりました!
本当に嬉しかった。。。
最後の出し巻玉子は、お客さんからの愛をお返しする気持ちがトッピングされた様な、ひときわ優しい味でした。
閉店は悲しいけれど、ファンとして感謝を伝えれられたことがとても良かったです。
お店のこと、おかずたちの思い出だったり、高円寺の流れゆく時を忘れたくなくてミニチュア作品にしました。
このミニチュア作成の活動は、自分の生き方とか考え方の記録みたいな感じでやってます。
「自分には世界がこう見えてる。」
みんなが違うと言っても。
価値観違う人にとっては、ただの紙切れかもしれなくても。
時代とともに好きな場所がなくなってしまうのはやっぱり悲しいので、手元にミニチュアとして飾っておくことでいつでもその場所を感じられるように。
だんだん家に「リトル高円寺」が出来上がってきてるので、もう少し溜まったらいつかリアル展示をやってみたいです。
売るものでもないし、需要がニッチすぎるのでなかなか腰が重いけど・・・w
いつかお声がかかればいいな~とか思っています。
制作過程はインスタのストーリーズアーカイブに載せているので気になる方は見てみてくれたら嬉しいです!
高円寺の古着屋「CAT’S PAW」が大好き
高円寺の古着屋の中でもダントツ「CAT’S PAW」(キャッツポー)さんが好きすぎて、高円寺のフリーペーパーSHOW-OFFでも「コウエンジファッションになりたい!!」という企画をさせてもらったほどです。
「コーディネート提示の商品陳列がうまい!」「個人的に配色センスが好き」「セット買いしても1万円いかないくらい良心的な価格」が最高です。
SHOW-OFFの企画にも書きましたが、「店員さんと話すことが苦手なお客様もいるかもしれないので、たくさんコーディネートを組んだ売り場に出してあげることで無言の提案をしている」という配慮に心がうたれます。
私は柄物や古着アイテムなど「そこにしかない物」がすごく好きで色んなお店で購入してきたのですが、トータルコーディネートではうまく回転させられないものが出てきます。
アイテムとしてはすごく好きなんだけど、柄+黒、とか無難な感じで、いつもワンパターンの組み合わせになるなぁと悩んでました。
また、他の街でたまにいい物を見つけたりしますが、お値段もそれなりだったりします。
高円寺で似た感じの服ないかな~、、とCAT’S PAWさんに伺ったところ、探していたアイテムに近しいものを他の街の半額以下で発見!
しかも個性的なアイテムとコーディネート展示して売られていたので「着回しの幅が広がる!」とニーズか満たされて心が動いたから速攻お買い上げしました。
そういうわけで今回伝えたかったのは「ネットで探しても見つからない良さが高円寺にはあるよね」というお話でした。
誰でも簡単にいろんなことが再現できるようになった今、「自分は何をしたいのか」「どこで生きていたいのか」を見極める【生きる力】みたいなものってやっぱり大事だよな、、とまた思い返すことができました。
ちょっと照れくさいことを言うと、やっぱり「愛」や「思いやり」の持つパワーって見えている人にはちゃんと伝わるものですよね。
数字や理屈じゃなくて「心が動くから」「そこで買う理由があるから」人は価値を感じるわけで。
デザイナーとして人としてそんな価値観を忘れずに、かといって他の価値観も否定せずにこれからも過ごしていきたいなと思います。
ご清聴ありがとうございました!
ライタープロフィール
よしだあさみ
高円寺在住のデザイナー
杉並の街の銭湯・サウナ・純喫茶・古いものをこよなく愛し、ぶらりと散歩、観察する。
幼い頃から工作(特に紙)が好きで、創意工夫によって生きる力を培う教育の大切さを広めたい人。
デザインした工作キットを使った、高円寺の街に関するワークショップの活動も行う。
いつか高円寺アパートメントの片隅なんかで、いつでも遊べる工作ビュッフェのような
しかけ絵本ワークショップができるカフェ空間を創りたいとひっそり夢見ている。
情報を編集し、わかりやすく視覚化して伝えるデザインにやりがいを感じる。
・note(もっと自己紹介)
https://note.com/asamix1231/n/n554252bdb3f0
・folio(お仕事一例)
https://www.foriio.com/asamix068
・Instagram(はこ作品)
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