オラ!(スペイン語の定番挨拶)、高円寺在住グルメライターのシゲタツヨシです。
今回は、特別コラボ企画「オラ!スペインごはんの楽しみ方」をお届けします。
コラボ相手は、私と同じ「高円寺・小杉湯となり会員」のハラユキさんです。
ハラユキさんは、イラストレーター・コミックエッセイストとして活躍されており、数々の書籍を執筆。
つい先日はイースト・プレス社より「オラ!スペイン旅ごはん」というフルカラーコミックエッセイを出版されました。↓
その出版記念に合わせて、現在高円寺にて「オラ!スペインごはん祭(9/4~10/18)」を開催されています。
詳しくは以下にパンフレット画像を掲載します↓
そこで今回は、ごはん祭にも参加されている新高円寺の「スペインバルGAUCHO」さんにお邪魔して、ハラユキさんと食を共にしながら、「スペインごはん祭について」「スペインごはんの楽しみ方」「スペインの事」などを伺っていこうと思います。
スペインやスペインごはんに関してほぼ無知な私と、約2年間スペインのバルセロナに住まわれていたハラユキさんとのコラボレーションです。
今日、明日を前編・後編に分けて、
本日前編は、ドリンクを頂きながら「スペインごはん祭りや、スペイン料理について」をハラユキさんにインタビューします。
後編では、スペイン料理を一緒に食べながら「スペイン料理やスペインについて」お伺いしていこうと思います。
今回は私と一緒に、ハラユキさんからスペインごはんを学んでいきましょう。
それではVAMOS!(いってみましょう!)
目次
ハラユキさんのプロフィール
イラストレーター、コミックエッセイスト。
雑誌、書籍、広告、TV、Webなどの媒体で執筆しつつ、コミックエッセイの著書も出版。
2017年から約2年間バルセロナに住んだことをきっかけに、海外取材もスタートさせる。
著書に、『女子が踊れば!』(幻冬舎)、『王子と赤ちゃん』(講談社)、『うわばみ妊婦』(マイナビ)、『週末プチ冒険はじめました』(KADOKAWA)など。
秋には東洋経済オンラインの連載をまとめた新刊も発売予定。
ハラユキさん。首に巻かれているのは、出版記念で作ったスペイン柄のオリジナル手ぬぐいをショールに作り替えたもの。
この手ぬぐいもイベント各所で販売中。
新高円寺スペインバルGAUCHO・外観
お店は新高円寺駅から南阿佐ヶ谷方面に歩いて1分ほどの、青梅街道沿い左手にある。
コンクリート造りの壁に、スペインカラーの看板が目印。
新高円寺スペインバルGAUCHO・店内
店内は、カウンター4席(ソーシャルディスタンスの面で間引きされてます)と4人掛けテーブルが1席。
カウンターは海をイメージしたという、鮮やかな青色。
BGMは軽快なジャズが流れる。
GAUCHOオーナーの石田さんは、過去半年ほどスペインの南地域「マラガ」に住まわれ、現地のスペイン料理店で修業された経験をお持ちの方。
今回のインタビューはハラユキさんとカウンターに腰掛け、GAUCHOオーナー石田さんにも合間会話に入って頂きながら、ゆるりとはじまった。
ドリンクを飲みながらインタビュー
スペインバルはどうしてもお酒のイメージが強いから入りにくいよね。
なんでも仰ってください。
じゃあ早速、ドリンク頼みましょうか。
「オラ!スペインごはん祭」を開催された経緯
しかし、大きなイベントになりましたね。
お祭り開催までに至った経緯を教えて頂けますか?
その時は「日本に帰って、書籍を出すタイミングで個展が出来ればいいですね」と、返答させて頂きました。
そこから時は流れて帰国し、今回のスペイン本を出すことが決まったので、「CLOUDS ART + COFFEE」さんと個展開催の話を進めたのがそもそものはじまりです。
個展が決定した直後くらいに、高円寺の「小杉湯となり」さんが会員募集をされて。
私は元々銭湯が大好きで、小杉湯さんも通ってたので会員になりました。
会員になってみるととても快適で、コワーキングの仕事場としても最適で。
それで小杉湯3代目オーナーの平松さんに「せっかくのご縁だし、個展と連動して何かできませんかね?」と相談したら、凄く面白がって頂いて。
小杉湯さんはもともとイベントに積極的な銭湯ですし、さらに地域連携を深めようとしていたので、その方向性にあっていたようです。
そこから小杉湯玄関ギャラリーでのスペイン温泉をテーマにしたミニ展示や、スペイン風呂の話が少しずつ決まっていきました。
そして、今回出版したのがスペインごはん本なので、スペイン料理店とも連携したいと元々思っていました。
個展会場でのパーティは密になるので乗り気になれなかったし、だったら各自お店をまわって楽しんでもらえばいいと。
スペインははしご酒文化が濃いので、その高円寺バージョンですね。
差し出がましいですが、飲食店を応援したいという気持ちもその背景にはありました。
それで今のお祭りの原型ができたんですね。
私がお客さんだったらこれが楽しい!を詰め込んだんです。
本当にありがたい限りで、この企画を面白がって一緒に沢山考え・動いて頂きました。
スペインチケット(書籍と手ぬぐい同時購入特典。協賛スペイン料理店で一品サービスが受けられるチケット)、お花のプレゼントなどの素敵な企画は、小杉湯オーナーの平松さんや、一緒に考えてくれたメンバーのアイデアです。
感謝してもしきれないですね。
ハラユキさんが「小杉湯となり」でスペイン料理のことを会員さんにヒアリングしていた時に、知識のギャップに愕然とされていたのを強烈に覚えていますw
パエリアを食べたことがないっていう人がいたので、おぉ、そうかー!と思って。
どうせ食べたことないなら、本格的なパエリアを食べてほしいなぁと思い、10月4日に「小杉湯となり」で行われるスペイン・マルシェで「日本パエリア協会」の方に来ていただいて、本格パエリアを販売して頂くことになりました。
「CLOUDS ART + COFFEE」で開催する個展の内容も「スペインごはん入門」に決めたんです。
とてもありがたいです。
盆踊り、阿波踊りなどの日本のお祭りから、フラメンコ祭り、サンバカーニバルなど海外のお祭りまで。
お祭りが好きだから、今回こんな感じになっちゃったんでしょうね。
1か所のお店と連携して開催したことはありますけど、こんな何箇所も絡めて開催したことはありません。
「小杉湯」や「小杉湯となり」のスタッフや会員さんが面白がってくれなかったら、ここまで大きくできなかったですね。
歴史と認知度がある小杉湯さんが協力してくれたことが本当にありがたかったです。
新高円寺スペインバルGAUCHOについて
スペインごはんの素敵なイラストをたくさんアップされているので、フォローさせて頂いていたんです。
その何日か後に、ハラユキさんが偶然にもお店にお見えになられて。
息子さんと一緒に来られて、色々カウンターでお話する中で「この方ずいぶんスペイン料理にお詳しいなぁ」と思っていたんです。
帰り際には「また来ますねー」と仰って頂いて。
とても良いお客様に来て頂いたなぁと思っていたんです。
後日インスタグラムを開いたら、うちの料理「ピンチョ・モルーノ(豚肉のモロッコ風串焼き)」がイラストになって掲載されてるんですよ。
このカウンターテーブルの青色の所まで描いて頂いて。
インスタグラムの記事↓
実は、私の息子が、2年間スペインに住んだのに、スペイン料理がそんなに好きじゃないんですw
スペインでも「寿司!寿司!」と言っていて。
寿司屋はどこでも喜ぶけど、スペイン料理店は本当においしい店じゃないと行きたがらない。
でも、「GAUCHO」さんは、息子から「また行こう」って言ったんですよ。
息子の好物の「パン・コン・トマテ」も食べれて嬉しかったみたいです。
「パン・コン・トマテ」っていう、バルセロナのあるカタルーニャ地方の名物料理があるんです。
朝食替わりとか、メインのおまけに出てくるパン料理が。
じゃあ、、、イネディットをください。
ギャラリーを期間限定スペインバルにしたいと思っているんです。
私はイラストレーターなのに、何を考えてるんだと我ながら思うんですけどw
スペインにたくさんある立ち呑みバルの再現ですね。
でも、高円寺のスペイン料理屋さんで、ピンチョスを出しているお店が案外少なくて。
ここのお店と高円寺の北にある「オキガルバルpopolare」さんでも出してらっしゃるんですけど、現在「popolare」さんは、「テイクアウト専門店イーツマルシェ」の運営で忙しくてしばらくお休みされているので。
しかし、高円寺でピンチョスがあまり食べられないっていうのも意外ですね。
なので、案外高円寺では食べられるお店が限られるのかもしれませんね。
スペイン料理って前衛的で凝ったものもあるんですが、ここのはすごくいい意味で、近所にあるバルの味。
スペインって家族で経営しているお店が多いんです。
お父さんがホールに居て、お母さんと娘さんがキッチンで作っている様な。
あんな家庭的な空気感を作りたいと思っています。
ファミレスもカフェも定食屋も居酒屋も兼ねているイメージ。
だから子連れ禁止のバルなんて、スペインではあり得ないんですよ。
すごく気軽で、家庭的で庶民的な文化なんですよね。
その横で甘いカフェオレ飲んでますから。
混ざってるんですよね。
人によって使い方が違って、全部が同時進行。
スペインは缶詰のクオリティも高いんですよ。
缶詰をちょっとアレンジして料理にするバルがあって、それがなんと美味しいんですよね。
石田さんは南スペインのマラガに半年間住まわれて、スペイン料理の修業もされてたんですよね。
面白いですよね、南スペインに住んでいたのに、北スペイン料理もわりとしっかり出すという。
北には「バスク」っていう世界的な美食の地がありますし、バルセロナのあるカタルーニャ地方には、「エル・ブジ」という伝説的なレストランがあった影響で、科学を取り入れた前衛的な料理を作る店がたくさんある。
「エル・ブジ」なんて、半年営業してもう半年は休業して研究に費してたらしいですから、物凄いですよね。
その幅の広さがとっても好きですね。
とはいえ、実は日本も世界的な美食の地なので、同じように食の幅は広いし、立ち呑み文化もある。
スペインと日本は食の共通点も多いと私は思っています。
昨年の高円寺阿波おどりの日にオープンしました。
お客さんと話せるのが楽しいんですよね。
私は性格が楽天的なんです。
どれだけお客さんが少なくても、新しいメニュー考えちゃおうか、新しいワイン入れちゃおうかなとか考えてるんですよね。
やっぱ、前に進まないといけないですから。
この地で、どれくらいお客さまを掴めるかというのが、一番の目標なんです。
直近では休業もしましたけど、お客さんが皆戻ってきていただけるんです。
そこでする会話がとても楽しいんですね。
「良かったね、頑張ったね、一緒に頑張ろうね。」と声を掛けて頂けるのは、涙が出るほど嬉しいし、幸せなことだなぁと思っています。
スペインのバルの店員さんって大きく元気な声で接客されることがあるんです。
「GAUCHO」さんは石田さんが穏やかだし、音楽も品のいいジャズ。
そこはスペインバルらしくはないんだけど、落ち着きと安心感はこのバルのよさですよね。
もし私が子供いなかったら、一人呑みに使ってたなぁ。
では一通り、お話をお伺いできたので、そろそろ料理を注文してゆきますか。
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続きは、後編に続きます。↓
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新高円寺スペインバルGAUCHO・お店詳細
お店の公式インスタグラム
私、何気にGAUCHOさん初めてなんですよ。
前々から伺いたいと思っていてなかなか来れず、やっと念願叶いました。