はじめまして、後藤太郎です。
ぼくは仕事で、アニメの背景画家(キャラクター以外の町や家、空や山などを描く)を20年弱しています。
最近の作品でいうと「王様ランキング」「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」といった作品に背景として参加しています。
ぼくは背景画をおもにポスターカラーで描いているんですが、具体的には「キャラクター以外」の絵を担当します。
完成のアニメ映像は、その背景画の上にキャラクターが入り、更に撮影処理で光などの効果が入って放映されます。
下記の絵は仕事で描いたものではありませんが、仕事で描きなれたスタイルで過去制作したものです。
参考に2点ほど掲載します。
【新潟駅南口けやき通りのバー・ジキル&ハイドの入り口】
【新潟市の歴史博物館・みなとぴあ】
先日(2022年4月)高円寺・コクテイル書房で行われた「高円寺ハーヴェスト」の催しで編集長のシゲタさんと知り合い、今回このような記事を書かせてもらうことになりました。
ぼくはこの度仕事の関係で、地元新潟から2022年2月末高円寺に引っ越してきたばかりです。
ぼくは飲み歩きがとても好きなんですが、最近、気に入ったお店でお酒を飲みながら手持ちのスケッチブックに店内を描くことをはじめました。
この企画では「アニメ背景画家である、ぼくなりの高円寺の楽しみ方・関わり方」について書こうと思います。
目次
高円寺コクテイル書房の飾り棚
2022年4月に、加茂さんとシゲタさんがやっていた「高円寺ハーヴェスト」の催しに行ったんですよ。
場所は高円寺北中通り商店街にある、コクテイル書房さんでした。
知人の加茂さんの催しということもあって、カウンターに座って店内を描かせてもらうつもりで参加しました。
これまでいろんな飲食店内で、料理や店内の絵を描かせてもらうことはあっても、はしっこの席で目立たないように描いてたんですよ。
店内で鉛筆や消しゴム・絵の具を使うなんて店員さんの許可を取ったとしても、良い顔しないお客さんは多いでしょうし、なによりキョロキョロしながら作業してる姿が目に入ると、気になっちゃって落ち着いて飲めませんからね。
コクテイル書房の店内は、猫がいる二階へと続く階段や柱時計など、描いてみたい魅力的な背景が多かったです。
カウンターから見やすく、描いていて他のお客さんの邪魔にならない「酒の飾り棚」を描くことにしました。
それがこれです。↓
お酒を飲みながら線画に2時間くらい、別日に同じく飲みながら着彩で2時間くらいかかってます。
実はこの絵を描いてる最中に、ぼくの人生が変わったといっても過言じゃありません。
お酒を飲みながら絵をかいてる最中に、カウンター隣に座る方が次々と声をかけてくれました。
自己紹介に始まり、ぼくが描いた過去の絵を見てもらったりしました。
今後は観光地や飲食店に関する絵を描いて生活できるようになりたいっていう話まで広がり、皆で盛り上がったんですよ。
その流れで何人かにその場でぼくのツイッターをフォローしてもらったんですけど、ファンや味方が増えて嬉しいというよりも、
「あっ、これでいいんだ。」
って思ったんですよね。
今後絵を描きながらどうやって社会と関わっていくか?
どうやって人の役に立つか?
っていうことを考えてた時だったんで
一つの方向が見えた感じがしました。
人前で描くことで知り合える人や、誰かの役に立てることも探せるんじゃないかと思えました。
新しい自分の可能性を探るチャンスです。
これは「高円寺の街」に甘えるしかない!
そう思って、カウンターで絵を描いて、人とつながることを中心にした飲み方を始めることにしました。
まだ高円寺歴半年ほどですが、今も絵を描く技術を使って自分らしい楽しみ方を模索しています。
次回は「高円寺のビアバー・ビアエンジン」「イタリア料理店のエル・ポルテゴ」など、お店で知り合った人とのつながりについて書こうと思います。
それでは、予告の絵(下書きですが)をどうぞ。↓
次回以降の予告画
こちらはおまけです。
阿佐ヶ谷の焼き鳥屋「とりや鈴なり」の下書きです。