荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」屋台のような緩さと気軽さがちょうどいい!街中華ならぬ、街台湾【きっさんぽ Vol.9】

荻窪グルメ

台湾料理はお好きですか?

こんにちは。
ねこばか街歩きライターのたっちゃんです。

『安さ』『美味しさ』『居心地の良さ』の3拍子揃った台湾料理屋「瑞鳳 ずいほう」さんは、定番料理から聞いたことがないローカルフードまで味わえる、一日のフィナーレにピッタリのお食事処です。

気の許せる友達や恋人とゆるーく飲みたいときに
飲んだ後の〆の一軒にもピッタリな、美味しく温かく寄り添ってくれるお店です。

荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」屋台の様な気軽さがある街角台湾料理

この日の気分は台湾料理。

下北沢の図書館で読んだ『旅と料理』の台湾料理の話を読んでからというもの、感覚全てが台湾料理を食べたいと叫ぶのです。

街歩きで遊び疲れた一日の最後、ちょっとジャンクな美味しさと気張らないでいい居心地を求めて、荻窪の瑞鳳さんへレッツゴー!

福岡旅行の深夜、友達と博多の屋台へ豚骨ラーメンをすすりに行くあの感じに似ています。

夜の荻窪を楽しそうに歩く人々

荻窪の仲通り商店街は、パン屋にドラッグストア、韓国料理に紅茶屋さん、サバ飯専門店と短い通りにバラエティ豊かなお店があって、友人がバイキングで盛り付けてきた山盛りのお皿くらい個性的です。

多分一日楽しんだであろう家族が夜の商店街を楽しそうに歩いています。

瑞鳳、見た目からテンション上がります。

商店街を南に5分ほど歩き、住宅街と商店街の境界付近になったところにお店はあります。

レトロな灯りと
扉にでかでかと書かれた台湾料理の文字。
台湾ビールの色褪せたポスターに気持ちが静かに前のめりになります。

ガラガラ~と、引き戸を開けて入店、L時のカウンターと目に飛び込むのは壁一面びっしりのメニュー!

右も左も壁びっしりメニュー!

見たことない漢字のメニューがたくさんです。
写真とフリガナつきというのもありがたい。

タピオカミルクティーもありました。
デザートも食べられるって最高ですね…!

カウンターの椅子は思ったよりふかふか!
ちょっといいスナックみたいで、ご飯食べながらどうでもいいことに花を咲かせるのも良さそう。

荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」個人的メニュー選びの極意と街角料理屋のノスタルジーとは

さて台湾料理専用と化した私の胃袋の中で、壁一面のメニューに大歓声が起こってます。

目移り必至ですが、ここはメニューを即決。
こういう時は直観が大事です。

例えば、古着屋さんであれこれ迷って決めかねて、店員さんの意見を聞いて決めた服。
買った後も「ん~、初めに見たあれ、よかったなぁ。。」と後ろ髪を引かれたり、たいして着ないままクローゼットの肥やしになってしまうことも。

そんな不完全燃焼が絶対に嫌なので、メニューを一周したときに、心がこれがいい!と叫ぶ声を採択します。

ということで王道「魯肉飯」と初夏にピッタリな「台湾黒酢冷麺」を注文しました。

散歩の途中立ち寄った喫茶店のトイレの鏡に映った日差しで真っ赤な自分顔をみて、
「あぁ、夏だなあ」と感じた今日この頃。
蓄積した熱を冷麺で鎮火する魂胆です。

あとは、黒酢。
今年で25年目を迎え健康を意識し始めた私は、魯肉飯に冷麺とダブル炭水化物を隠蔽する『黒酢』という免罪符でごまかします。

手早く注文を済ませて出てきたのはお冷、ではなく、台湾らしく(?)お茶でした。

厨房ではおとうさんとおかあさんが異国の言葉でやり取りしてます。
ぶっきらぼうなんだけど合間合間に愛を感じる空気感がなんだかイイです!

Tシャツ、サンダル、ノーセットの斜め向かいのカップルが、つまみをお供に瓶ビールを気持ちよく煽る姿を真似て、疲れた体の隅々までいきわたるよう冷えたお茶を煽ります。

気軽な恰好で料理を楽しめるのも、こういうお店の良いところな気がします。

BGMは音楽ではなく、天井に近いところからテレビがこんにちはのスタイル。

土曜のこの時間は「嗚呼!!みんなの動物園」が流れていました。

誰かと食事に来た時テレビを見ながら料理が来るまであれこれ言ったり、
無言でテレビを眺めてみたり。
そんな緩い空気感もいいですよね。

荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」クセになる台湾フードが食生活に彩りをくれる

魯肉飯 500円

嗚呼!!みんなの動物園で猫に癒されてたら

「はい、どうぞ~」

と湯気立つ魯肉飯が到着、湯気立つビジュアルに、限界空腹状態の私に待ったなしです!

茶碗以上、どんぶり未満の深さのある器に盛られたほかほか白米と豚肉。

味がこれでもか!と染みたたっぷりの角切り豚肉の肉感ととろけた脂が白米と相性抜群!!

スプーンですくっていくとご飯の中にもタレがしっかり行き渡りご飯の表面を優しく包む。

そっと添えられた青菜の副菜も、ミステリー小説の刑事くらいいい味出してて、
豚肉ほろほろ、青菜がシャキシャキ、ナイスバディです!


北口にも人気の台湾料理屋『呉さんの台湾料理』があるので近いうち食べ比べしてみたいなぁと思いました。



トントントン、サクサクサク、ジュワァとお母さんとお父さんが奏でる厨房セッション。
カウンター厨房一体型の良さは調理の音や香りが感じられるところですね。


お次は台湾式黒酢冷麺。

台湾式黒酢冷麺 750円

ちょい太め千切りのきゅうりと、これまた味染み確定のお肉にネギともやしというシンプルな構成。

こういうのでいいんです、こういうので。

たれと麺をしっかりまぜまぜしてずるずる頬張ります!

麺のコシはかなり強めで食べ応えあります。
シャキシャキきゅうりと味染みほろっとお肉の食感と味の援護射撃!
見た目とは裏腹の優しいすっきりしたたれもしっかり絡む!
酸味はきつすぎることはないので一気にすすってもむせないので安心してください。

卓上調味料も充実していて、中継ぎ、クローザーとバックの層も厚いのでもし延長戦に突入しても問題なしです。

冷やし中華に飽きたら、いや飽きなくてもぜひ食べてほしい一品です。

カップル退店と入れ替わりに、常連とみられるご夫婦が入店、手早く注文しようとするとお母さんが

「ごめん、魯肉飯終わっちゃの!」

どうやら私ので本日ラストだったみたいです。
良かった。。

荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」気軽に来れる緩さと明るさが一日のフィナーレにちょうどいい!

前のお客さんが楽しんだのがうかがえるコップたち

注文合間に明るく達者な日本語でお話ししてくれたお母さんとお父さんは1992年から30年以上も荻窪で台湾の味を提供し続けているそうです。
テイクアウトもできる台湾おこわは「ボートレース場で出さないか」とスカウトされたこともある逸品。

喫茶店には時の流れが違うノスタルジックな癒しがあるように
街角の食事処にもまた違う癒しがあります。

こういうお店に来たいときは「すごくうまい飯が食いたい!」というより「気張らずうまい飯を人目を気にせず食べたいな」そんな感じです。
訪れたカップルも常連さんご夫婦も、Tシャツやスポーツウェアといった力みのない恰好であれこれ話を咲かせていました。

そして、セルフでカウンターに下膳した後、ウエットティッシュでテーブルを拭くと忙しい日々にちょっとずつ荒んでいく自分の心も拭いているような気分になります。

瑞鳳さんは11:00~23:00までのロングランで、ランチにもフィナーレにもちょうどいいですが、店員さんが休憩をとってるのかだけが心配です。


そういえば私の地元山口にも瑞鳳という中華料理屋があって、クラスメイトと授業をずる休みして早めのランチに行ったことがありました。まだやっているのかな~と思いをはせながら、せわしない毎日を緩めるおいしい時間でした。

「ごちそうさまでした」

「蚵仔煎(オーアーチェン:牡蠣入りのオムレツ)もおすすめだよ~!ありがとう」

と明るい明日へのエールをもらって帰路につきました。


それではまた次回も読んでもらえたら嬉しいです!

荻窪台湾料理「瑞鳳 ずいほう」お店の詳細

ライタープロフィール

公園で読書中友達が撮ってくれました。笑顔がぎこちないです。

猫とふれあい続けて25年、現在進行形で保護猫のお世話をするねこバカ人間。

天気のいい公園で、途中のパン屋さんで買ったパンを食べてゆっくり読書をする時間が好き。

『深く面白く街を歩く』をモットーに日々街を歩く、少し変わった若者。

好きな作家は村山早紀さん、好きな食べ物はパセリとプリン。

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