高円寺喫茶店「あわいものや」曖昧なものを受け入れるあわい空間

あわいものやプリン 高円寺

このお店には「こうあるべき」とかそういうものがない。
あらゆる曖昧なものを受け入れてくれる”あわい”空間だからだ。

あわいものやは高円寺駅から近いステンドグラスが目印の喫茶店・酒場だ。

お店がこぢんまりなので、珈琲を飲みながら店主やお客さんとお話することになり、皆で談笑に発展することが度々ある。

数ある展示やオブジェも魅力で、雑多な様でいて上手くトータルコーディネートされている感じは何とも心地良い。

「あわいものや」という店名は、ほんのりとした色味や、古文で空間や時間を表す間の「あわい」から取られているそうだ。

そんな、不思議で味わいのあるお店を今回はレビューする。

高円寺駅前の喫茶「あわいものや」外観

あわいものや外観

お店は高円寺駅北口から歩いて1分の好立地にある。
お店周辺は喫茶店の激戦区で、素晴らしいお店が周りに多い(我輩ハ山羊デアル、カフェブラウン一号)。
ただ、どのお店も個性が強烈なので、競合になっているのかといわれると「?」である。


「あわいものや」のはじまりは、店主・菊池ペコさんがこの店前を通った際にこの物件の貸し出しがあることを知り、縁を感じて導かれる様に応募されたことによる。

あわいものやステンドグラス

見上げると、そこには綺麗なステンドグラスが。
店主はこれを見て、お店を申し込むことを決意されたという。

あわいものやスケジュールボード

外には月の営業をお知らせするボードが。
2階はレンタルスペースの様な使い方をされているので、喫茶以外にもいろんな楽しみ方ができるお店だ。

ちなみに店主は占い師の側面もあって、
「ホロスコープ」を見ることができる。(要予約制)

高円寺駅前の喫茶「あわいものや」店内

あわいものや内観

店内は3坪ほどの狭いスペースの2階建て。1階はカウンター4席。
この狭いカウンターがとても心地よく、珈琲を飲みながら店主や他のお客さんと話をしてつい長居してしまう。すごく居心地が良いのだ。

店主はお店開店当初、「空間と相談しながら」店作りを始められたそう。
契約してから約8か月ほどゆっくり時間をかけて作られたのだとか。

もう店内は手を加える所がなさそうな、整合性があって風通しの良い気配を感じるが、店主が何か縁や気づきの様なものを感じた際に、また変化してゆくのだろう。

あわいものや本棚

カウンターの後ろには本がたくさん。
店主が好きな「保坂和志」の本や、知り合いが執筆された本など色んなジャンルを揃える。

あわいものや内観2

壁には知り合いの作家さんの小物が並ぶ。一部は購入も可能。

あわいものや階段

靴を脱いで2階スペースへ。
階段にも作家さんの展示が。

あわいものや2階

2階は和畳の部屋になる。ここでも飲食することが可能。
しばしばイベント・レンタルスペースとしても使われている。
「ここで何ができるだろう」なんて、イメージするだけでも面白い。

あわいものやステンドグラス2

2階から見るステンドグラスは、尚一層綺麗だ。

あわいものやメニュー

飲食メニュー。
コーヒーからジュース、お酒、トーストなど様々取り揃える。
珍しい所だと、珈琲ビール、珈琲酒ミルク割なんかもあったりする。

あわいものやメニュー2

こだわりの片山農園の柑橘ジュースも人気。

あわいものや黒板メニュー

日替わりメニューはこちらの黒板に書かれる。

店主は元々、今はなき阿佐ヶ谷喫茶店の名店cobuで働かれていた経験があり、
そのレシピで作ったプリンがここで復活している。

プリンと珈琲 実食・レビュー

あわいものやプリン

今回はプリン(500円)と珈琲(600円)を実食。

プリンは、食感柔らかすぎずしっかりめのクラシックなやつだ。
卵の香りが芳醇で、さらっとした香ばしいカラメルの旨味が口いっぱいに広がり、全体的に甘さ控えめでとても美味しい。
こういうプリンってたまに無性に食べたくなる。
巷では今色んな風変わりのプリンが流行ってるけど、スタンダードクラシックな良さを改めて感じさせられた。
じわっと美味しいなぁ。

あわいものやコーヒー

珈琲はすっきりクリアめな飲み口。
優しくてじんわり飲みやすい。
最後はアーシーなジメっとしたマンデリンの様な香りが、ふわっと上がってくるのが特徴的だ。
飲み口としてはほうじ茶の様にスルスル頂ける味わい。
人と会話しながらでも違和感なく飲めて、コーヒーが変な主張をするなど邪魔をしない。
店主の人柄が良く出た一杯だ。
プリンを食べた後飲むとこれが格別で、コーヒーのふんわりした甘みが増すんだよなぁ。
非常に良いマリアージュだ。


今回の訪問でも店主のペコさんやお客さんと沢山色んなジャンルのお話をした。

お店作りのことで話が広がれば、後ろの本棚から話が広がることがあったり、お客さんの身の上話だったりで、毎回新鮮で楽しい経験ができる。

ここに来ると、自分と周波数が違った生き方の方々とお話できる機会が多いから、見聞が広がるんだよなぁ。

喫茶店はお店によって色んな役割があるけれど、私にとって「あわいものや」は、自分を見つめなおしたり、磨いたり、人との違いを知れる場所でもある。
飲み食いする以上の経験ができてとても楽しい。

普段よく来られるお客さんは「常連感」を出さないから、いつも暖かく迎えてくれて、それも心地良いんだよなぁ。

あわいものや夜外観

楽しい時間を過ごすと、外は暗くなっていた。

夜は淡い明りがとても綺麗で違う表情になる。

いつも話足りなくて話の途中でお店を出ることになるんだけど、毎回帰るのが名残惜しくなる。
そんなお店だ。

お店詳細

お店のオープン時間などは不定期なので、情報はお店の公式Twitterをご確認ください