時間を忘れて落ち着きたい時、ホッとできる秘密の夜カフェを知っていますか?
こんにちは。
ねこばか街歩きライターのたっちゃんです。
喫茶やカフェを中心に街を深く面白く伝える
『きっさんぽ』
今回は気分に合わせた紅茶と手作りスイーツやパスタが味わえる高円寺の夜カフェ『three』さんです。
樹木が寄り添う空間で紅茶を楽しむ時間は日常に根付く特別なひとときです。
間借りカフェからスタートし2年ほど前に高円寺南口の店舗からお引越してきたthreeさん。現在の店舗はDIYで作り上げた店員さんの思いが形になった暖かな空間です。
今回は移転後のthreeさんの魅力をご紹介していきたいと思います!
目次
高円寺夜カフェ「three」秘密の夜カフェにたどり着くまで
JR高円寺駅北口から徒歩2分、夜も元気な居酒屋やバルで賑わう中通り商店街のビルの3階にthreeさんはあります。
駅前では若者たちが言葉にならない思いをギターのメロディーにのせていたり、夜はまだまだこれからと、ディープに煌めく街を歩く人々。
炭火焼の赤提灯やネオン看板に交じって、道の脇に置かれた小さなブラックボードが入口の目印です。
初めて訪れた時、私は入口が分からず、親からはぐれた鳥のヒナのようにきょろきょろと、10分ほどgoogleマップとにらめっこしながら迷ったくらいの隠れ家です。
看板のある真っ白な建物の階段を登っていくと可愛い道案内がありました。
「間違ってなかった」と一安心しながら扉を開けると、そこには小さな秘密の空間があります。
温かみのあるランプがそっと照らす店内。
L字のカウンターと壁際のテーブル席が一つ、
大きな木のオブジェがとても印象的です。
木のオブジェのや壁の塗装などは
「仲間とDIYで作ったんです」と話してくれたのは店主の滝沢さん。
ベランダもあるので、春から秋にかけては夜風に揺られながらくつろぐのも気持ちよさそう。
居酒屋から漏れる人々の笑い声や、中央総武線の乗り入れる音、街の音と店内の音楽が調和した空間が日常と非日常の合間にいるような不思議な気持ちにさせてくれます。
常連さんをはじめ、スーツを着たお兄さんもいれば、読書をじっくり楽しむ方もいます。読書灯の貸し出しもあり、読書をしたい方にも優しい気遣いです。
「お客さんにゆっくりしてもらいたい」という思いから定員は3~4組ほどまで。
落ち着きたい人にはとってもおすすめです!
高円寺夜カフェ「three」あなたはその日どんな気分?選べる紅茶と日替わりスイーツ
日本紅茶協会が認定する
『おいしい紅茶の店 』にも選出されているthreeさん。
「でも、紅茶は種類が多くてどれを選んでいいかわからない…」
そんな人も多いかと思いますが、ここでは好みやその日の気分を店員さんに伝えると、おすすめを提案してくれて、そこから自分でセレクトできるシステムです。
なんだかBARみたいでちょっとドキドキ。
選べるワクワクと、自分の知らない香りに出会うトキメキを感じながら、その日のあなたにピッタリの紅茶に出会うことができます!
紅茶はカップとポットで選べるのも嬉しいポイントです。
店内には『three通信』というスタッフの糸さんが綴る短いコラムもあり、その最後にその時期おすすめの紅茶が紹介されているのでそこから選んでみるのもいいかもしれません。今後も不定期で執筆されますのでお楽しみに!
前回訪れたときは、紹介されていた『ルフナ』という紅茶をいただきました。とっても飲みやすかったです。
three通信は最新号だけでなく、バックナンバーも読めますので是非お手に取ってみてください。
ブラックボードに記された手作りスイーツは日によって内容が変わることもあるのでその時のお楽しみです。
以前は『とよんちのたまご』を使用したプリンも提供していましたが、高円寺店は閉店してしまい、試行錯誤した末、納得いくおいしさにならないことから現在は提供していないそうです。
スイーツへのこだわりもうかがえますね!
高円寺夜カフェ「three」気分和らぐ紅茶と手作りスイーツ
今日の気分を伝えて提案していただいたのは
『ボンヌシャンス』
フランス語で「グッドラック、幸運を」という意味を持つグリーンルイボスティーです。
スイーツはスコーンと迷いましたがチーズケーキをチョイス。喫茶やカフェの注文した後の静かな胸の高まりはなんのでしょうか。誰か教えてください。
ボンヌシャンスは白桃とラズベリー、ミラベルの華やかな香りがふわっと広がり癒されます。
甘い華やかな香りとは対照的なすっきりした飲み口のギャップが印象的です。
アイドルがコンサートやドラマで全く別の顔を見せてくれるみたい。
チーズケーキはしっとりとホロホロが手を取り合って、チーズの風味とこっくりした甘さが紅茶にピッタリ!
サクッとタルト生地がいいアクセントです。
紅茶は少量ずつ仕入れているということで、早い時は数週間で入れ替わるので、一期一会の茶葉との出会いも楽しみの一つです。
お茶の事や茶葉のことなど、気になることは聞いてみると、普段の紅茶選びの参考にもなるかもしれません。
18時以降は浅草花やしきよりも安い300円のチャージ料がかかります。
高円寺夜カフェ「three」味わいと香りは千差万別、紅茶の面白さとコンセプト
「アルコールが苦手な方やカフェインを控えている方にも楽しんでほしい」
最初はBARにしようかな、と思っていたという滝沢さんですが、人とのつながりも大切にしたいという思いもあり「どなたでも楽しめるように」とお茶の道へ。
そこからお茶を勉強する中で出会ったのが、紅茶にはまるキッカケとなった
スリランカの紅茶『ウヴァ』
「自分の中の『紅茶とはこんな感じ』というテンプレートが覆されました」
と味わいと香りのおいしさに衝撃を受けたといいます。
お客さんも私もここで出会う普段とは違うお茶の香りと味についふわっと笑顔がほころんでしまうのは正にそういう体験なのかも。
ティーバックで見ることの多い茶葉も植物。
その年の天候や淹れる人など条件やタイミングで様々な表情を見せてくれるんです、と奥深さと面白さに引き込まれ、現在店頭ではハーブティーや豆茶など扱う茶葉は約80~100種になります!
高円寺夜カフェ「three」お店の由来と心をほぐす紅茶「あなたのための一杯を」
ホッと落ち着く『three』さん、その店名の由来は立ち上げメンバーの一人があるとき滝沢さんに話した音楽用語の『純正律』が由来です。
純正律とは、同時に音を奏でた時、ある比率で音同士が重なると生まれる、ユニゾンのような美しいハーモニーのことで『第三の音』とも言われるそうです。
純正律の話を聞いたときに抱いた、お店でも第三の音のような素敵な繋がり、素敵な時間が生まれますように、という意味が込められています。
間借り時代オープン当初、常連さんからお祝いで頂いたというワインのコルクには偶然にも「1+1=3」とあり、不思議な縁を感じとてもうれしかったと、見せていただきました。
また『three=サードプレイス』という、家でも仕事場でもない、お客さんが気兼ねなく落ち着ける場所という意味も込められています。
気分に合わせた紅茶のセレクトも、つながりや時間を大切にするお店を作るスタッフさんの想いの表れなのかもしれません。
お会計前、お客さんからお花をいただきましたと嬉しそうに話す滝沢さん。
お店が愛されているのだと感じます。
「一杯のカクテルがその人のために作られるように”今日のあなたにはどんな紅茶があうかな”と考えながら、その時々のお客様にあった紅茶をお出しできるお店であれたらいいな、と思っております」
ひとりほっと落ち着きたい夜、読書をしたい時、日常に根付く非日常空間であなたの為に淹れられる紅茶に癒されてみてはいかがでしょうか。
きっとあなたに合う心安らぐ紅茶に出会えるかもしれません。
訪れる際は予約がおすすめです。
それではまた次回も読んでいただけると幸いです。
高円寺夜カフェ「three」お店の詳細
threeさんの公式SNSはこちら
お席の空き具合も随時ツイートされてるので是非チェックしてみてください。