高円寺の “ 庶民派 ” 女王・のうじょうコラム vol.2

のうじょうりえコラム
文章・のうじょうりえ
のうじょうりえ(路上シンガー)

あなたにとって「良い暮らし」とはどのようなものですか?

”高円寺の女王”と物騒なキャッチコピーで呼ばれつつも、
超庶民派ミュージシャンのうじょうりえが
高円寺での「良い暮らし」を伝えていく

高円寺の”庶民派”女王・のうじょうコラム

今月もお送りします!(^^)

4月だ!春だ!桜だ!

やっと暖かくなってきましたね〜
冬の突き刺すような寒さがすっとなくなって
春のふんわりした風と
ぽかぽかした日差しを浴びると
不思議と気持ちも穏やかになります。
悪い気はせず、春に絆(ほだ)されているなあと感じます。

のうじょうはストリートライブをよくやりますので
冬の寒さは、文字通り身に染みています。
風が強い日は息が上手く出来なかったり、
何を歌ったか有耶無耶になるくらい寒さで意識が朦朧とします。笑

更にわたしは毎年2月、3月は
特に何があった訳でもないのに、気分が落ち込む傾向があります。
ネットで流れてきた情報で、この時期はそうなる人が非常に多いと見掛けたときは
わたしだけじゃないんだ!とホッとしたものです。

これらの理由から、4月になったという事実だけでもわたしは嬉しいのですが

4月は桜が咲く!!

視覚的にも喜ばせてくれるなんて、優しい季節ですね。

桜が咲いたら花見だ!酒を飲もう!
となるのが人の常。

高円寺辺りだとお花見スポットは
馬橋公園、蚕糸の森公園、和田堀公園とかかな?

お花見したいな〜と言いつつも
なんだかんだここ数年それらしい事をした記憶があまりない、、(コロナが発生したせいもありますが)

よくよく考えると、わたしはお酒を飲む口実が欲しいだけなのでは?と思えてきます。

お花見したい=皆でお酒を飲みたいwith桜
って感覚かもしれません。笑

もっと掘り下げると、
お酒を飲みたい!と思ったときも
1人で家で飲むとか、1人でどこかに飲みに行くとかではなくて
友達とお酒を飲みたい!←これなんですよね。

なので最近はそのタイミングもあまりなくて
お花見らしい事を出来ていなかったのかなあと。

今年はやりたいですね〜
せめて飲み会だけでも、、←

先程話した、2月、3月に落ち込む傾向があるというのも
この時期に調子が悪くなったら季節のせいにしちゃえ!
という八つ当たりみたいなところもあったりします。

どうしようもないとき何かのせいにしたりとか、
こうすれば自分は大丈夫とか
自己暗示みたいなものも、逃げ道として時には必要なんじゃないかと。

口実でもこじつけでも
春が来てくれた事に感謝しながら
健やかに過ごしていきたいなと思います。

時短営業からの解放

まん延防止重点措置が解除されましたね!

0時以降でも灯りがきらきらしていて
それだけでも街が元気になっているように見えます。
そしてその風景を見たわたしもテンションが上がる。

まん防が明けた日の深夜から飲む約束を丁度していまして
記念すべき1店舗目は永發(えいはつ)に行きました!!

こちらは過去、シゲタさんが行った記事

永發も休業していたのでとても久しぶり!

料理も美味しいのですが、永發の人気ポイントはズバリ
店長のヨウさんが最高だから!!
常連のお客さんのほとんどはヨウさんがいるから来ているのではないでしょうか。

お店だけじゃなく、外でたまたま会ったときもわたしの事を
「娘!」
と呼んでくれます。

ちなみにヨウさんは、30代くらいまでの常連さんを
「娘」「息子」と呼ぶので
高円寺に推定100人くらい子供がいるはずです。笑

通常営業だと朝5時まではやっているそうで
かなり大変だと思うのですが、いつも元気に迎えてくれます。

バンドマンのお客さんも不思議と多くて
至る所にポスターが貼ってあったり、
CDが置いてあったりします。
わたしのもずっと置いてくれていて嬉しくなりました(涙)

お店の休業中は、知り合いのアイドルやバンドのライブに通いまくり最前で踊っていたらしく
それはそれで忙しかったそうです。笑

高円寺の皆のお母さん!

実家にも帰りづらい時期ですし、
家族が恋しくなったときは永發とヨウさんの暖かさに
包み込まれに行って下さい!

(わたしはこの日朝の6時まで飲みました)

ホームシック

この文を書いている今、
のうじょうは絶賛遠征ライブ中です!

最近は大体ワンシーズンに1度程のペースで、関西方面にライブに行っています。

今回は大阪、京都と2日間!

常に全国を回っているミュージシャンもいたり
何日もツアーを組むミュージシャンもいるので

わたしはかなり遠征ライブは少ない方です。

前は1年に2回くらい(!)だった遠征も
一昨年頃から増えました。

何故かコロナ禍になってから増えたのですが、
自粛でライブが出来なくなったミュージシャンは多いですし
スタッフさんも入れ替わりがあった可能性を考えると
新しいライブハウスからお誘いを頂くのは自然な流れだったのかもしれません。
(あくまで個人的な予想です)

そしてここから本題です。
タイトルにしたホームシック
何を隠そう、わたしが今まで遠征にあまり行かなかったのは
1人で遠い地に行くのが寂しい!
という情けない理由があるからなのです。笑

それを話した大阪のミュージシャン先輩に
「そんな理由で遠征来ないならわたしの家泊まっていいからおいで!」
と優しいお言葉を掛けて頂いてから
わたしはやっと遠征に何日も出られるようになったのです。(本当に感謝しかありません)

それまでは遠征と行っても、
朝一のバスで行く→ご当地飯を食べる→ライブ→夜行バスで東京に帰る
と決して賢いとは言えないスケジュールを組んでいました。
(神戸に行ったときもこのスケジュールだった)

とばっちりな言い訳をしますと、
高円寺がホーム過ぎる
んです。笑

外を歩けば友達に会えて
1人でも気軽に行けるお店があって
美味しくて安いお店も多くて。

高円寺ホーム過ぎるエピソードもあります。

夜行バスで遠征から帰ってきたとき
朝7:00頃に高円寺駅に着いたのですが、
駅前に友達が数人いた事があったり。

名古屋から夜行バスに乗って帰ろうとしたとき
深夜に「高円寺にいないってだけで寂しい」と
友達から泣きながら電話が掛かって来た事があったり。

遠征出掛けるときに広場にいた人が
帰ってきた時も同じ所にいたり(これがデジャブか)

どれも「何で?」となるおかしな状況ですが。笑
ほっとしている自分もいたんです。

これだからやめられねえんだ、高円寺は。

画してこのタイミングでわざわざコラムを書いている理由は
遠く離れた土地で高円寺を思いながら
このコラムを書いてみたいな、と思っていたからです。

先程話した大阪に誘ってくれた先輩に
「遠征に出て色々な思いをするはずだけど
同時に帰る場所を思えたりして、それも遠征の良い所なんだよ」
と言われました。

こんなに素敵な人に出会えたのも確かに遠征ライブでしたし
悔しい思いをする事もありますが、
思い返しても行って良かったなと思う事しかありませんでした。

お客さん含め、現地の方々色んな人の力を借りて
ホームシックを治療してもらっています。笑

それでも帰る場所を大切に思えるのは
外に出て客観的に街を見られるからかなと思います。

ずっと中にいるだけじゃ、気付かないままな事もあるなと。

今の所高円寺を離れる気は全くありませんが←

色んな場所に行って色んな感情になって
わたしの家に持ち帰って
そこから新しい音楽をまた生んでいきたいなと思います。

この看板を見るだけで何だか安心するんだよなあ。

ただいま、高円寺!




次回は、5月4日(水)更新予定です。

ライタープロフィール

のうじょうりえ

のうじょうりえ

千葉県出身、高円寺発。
キャッチコピーは人間大好きシンガーソングライター。
「高円寺の女王」の異名も持つ。

コロナ禍現在も東京を中心に月10本前後のライブに加え、路上ライブ、配信、遠征ライブなど精力的に活動。
音楽で生計を立てている。

高円寺を愛し盛り上げたいという思いと、高円寺駅を土日祝日も快速が停まる街にしたい、という秘かな野望がある。

地元千葉への愛も忘れず、台風15号の際チャリティー路上ライブを行い、集まった¥83,890を千葉県へ全額寄付している。

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