高円寺の “ 庶民派 ” 女王・のうじょうコラム vol.9

のうじょうりえコラム
文章・のうじょうりえ
高円寺

あなたにとって「良い暮らし」とはどのようなものですか?

”高円寺の女王”と物騒なキャッチコピーで呼ばれつつも、
超庶民派ミュージシャンのうじょうりえが
高円寺での「良い暮らし」を伝えていく

高円寺の”庶民派”女王・のうじょうコラム

11月度お送りします!!

北海道行ってきました

10/21〜10/23の3日間、ライブをしに北海道へ行きました!!

北海道遠征は3回目。
およそ3年ぶり、、!
コロナが流行る直前の2020年1月末に行った以来。

前回札幌すすきの辺り(観光地でわたしの体感新宿くらい栄えている)にいたのと、あのときは雪祭り直前だったので観光客も大勢いました。

前回北海道遠征の際、夢を叶えた写真。
雪がそんなに降らない土地の人間ならこれはやりたいですよね〜

新千歳空港で飛行機待ちで列並んでたとき、2つ前にいた女性がめちゃくちゃ体調悪そうで
わたしはあのときに一度コロナになっていたのでは?とよく考える。
(体調良かったけど)

このとき一緒に北海道へライブしに行って、東京帰って来てからもすぐ共演したミュージシャンの友達が風邪を引いていて
「たぶんコロナです」
ってライブのMCで言って皆笑っていたのが懐かしい。
ここまで大事、長い戦いになるなんて誰も思ってなかったでしょう。
今そんな事人前で言ったら袋叩きです。笑


ここからは今回の遠征の話。
札幌すすきの周辺でのライブでした。
北海道の方は本当に優しくて、何年も空いてしまったのにお客さんも共演者もお店のスタッフさんもしっかり覚えていてくれて暖かい気持ちになります。

前にも書きましたが、わたしはホームシックになるので1人で遠征に行くのが苦手なんですが
北海道の友達は朝まで飲みに付き合ってくれて、寂しくなる暇がありません。
沢山遊んでもらって心から感謝。

飲みに行くかもだし、前はライブハウスで寝かせてもらったりしたので泊まる所も決めず行き←
案の定初日から朝7時まで飲んでました。

二日酔いは免れましたが、2日目のお昼は全然起きられず
その日の夜は漫画喫茶に泊まったんですが、着くまでに携帯の充電が切れてしまい場所も分からずで遭難しかけました。笑

最終日3日目はなんとか早起きして、小樽に観光に行きました!
遠征行っても荷物が多かったりなんだかんだ時間が無かったりで、観光らしい観光って初めてかもしれません。
何故小樽に行ったかというとズバリ、
サカナクションが好きだから!!

サカナクションのボーカル山口一郎さん出身地で、
縁あるものが展示されている小樽市観光物産プラザ (運河プラザ)の存在を聞き
調べたら近くにご実家の木彫り工房もあるそうで、どちらも行って来ました。
これが聖地巡礼か。

運河プラザ喫茶店で販売している公認の非公式グッズ。
この文様は漁協に携わる方々がよく使うそうで、
缶バッチの印は魚で1番の意味合いがあるそう。

なんとマスターは一郎さんにギターを上げた方だそう!
コーヒー飲みやすくて美味しかった〜

「一郎には許可取ってるけど事務所には取ってません」との事。笑

木彫り工房メリーゴーランドは山口一郎さんのご両親が経営されていて、着いてすぐお茶を出して下さったりお話してくれたりで
行くまでなんだか緊張してましたが落ち着いてしまいました。

音楽やっていることを話したら「何か紙(フライヤー)とかはないの?」と言ってもらったのに、
荷物をライブハウスに置かせてもらってきたので何も持っておらず(そういう所だぞのうじょう)
メモ帳に名前だけ手書きして渡しました。笑

わたしが使っているギターがギブソンのハミングバードというギターで、名前の通りピッグガードにハチドリの絵が描いてあるので
ハチドリに少し似たカワセミのブローチを購入。
宝、、!

小樽に建っていたお家がどれもめちゃくちゃ可愛いし綺麗で、
かなり坂上がった所に木彫り工房があったのですがそこからの景色が絶景、、!

海沿いを電車が走る光景も経験のないもので、胸がぎゅっとなりました。

今回は人とお酒飲んだり観光しに行ったりで、美味しい物全然食べてなかったんですが
最終日に滑り込みジンギスカン!
ドーム型のジンギスカン初で焼くのも楽しかったし、テンション上がる要素しかなかった。

肝心のライブの話全然していないけど、笑
話すまでもなく一生懸命やりました。


東京だから〜北海道だから〜とか、場所によってライブの仕方変えるって事もしないし
遠征ブランド使おうって気もないので、やれる事をやり切るだけ。
でも久しぶりに会えた人達ばかりなので、少しは大人になった姿を観せられたらいいなと。
そんな気持ちで。

一郎さんのお母様に「共演できたらいいね〜」と社交辞令だとしても言われたので、まじで頑張ろうと思いました。
それまでカワセミのブローチ見ながらモチベーション上げます。


年に1度は北海道ライブしに行きたいな!

そして帰還

思い出を沢山持ち帰り、遠征がいくら楽しかったとはいっても、
見ただけで安心するのは「高円寺」の文字。
帰りたいのは自分の家。

ちなみにはわたしは高所恐怖症、ジェットコースターの浮遊感もてんで駄目なので飛行機は大の苦手です。
行きの飛行機はちょっと涙が出たし(本当)
帰りは朝まで飲んでから寝ずに飛行機乗ったので寝られるかと思いきや、怖すぎて全く寝られませんでした。
高い所=死みたいなイメージがどうしても拭えないんですよね、、
その疲れもプラスしてうるっとくるくらいほっとしました。
(帰ってから聞いたけど、浮遊感が苦手な人は進行方向と逆を向くと少しマシになるらしい。今度試そう。)

変な話ですけど、仲の良い人やよく会う人の顔を1週間も見られないと
ふと虚無感に苛まれるんですよね。
ぽっかり穴が空いて、風通しが良くなって、何か足りないような気がして、肌寒い。
わたしは新しい土地に根を張れないのでは?と思う。

お客さんにライブを観てもらっているとき、
友達と下らん事で笑ってるとき、
好きなお店でご飯を食べているとき、
この幸せがずっと続いてくれればな、という言葉が頭をよぎります。

皆それぞれ人生があってずっと一緒に、っていうのはできないと何処かで分かっているから
そんな事を願って、寂しくなったり、それでもここにいてくれる事に幸せを感じるのかもしれません。


バンドのamazarashiも好きなんですけど、エンディングテーマという曲の歌詞の

「幼い頃飼ってたペットが死んだとき あまりの悲しさに出会わなきゃ良かったと思った
手にする喜びと失う悲しみ 天秤にかけるのは馬鹿げたことです」

この部分を聞いていないときもよく思い出します。

自分が実家で飼っていた犬と猫が亡くなったとき、辛かったし引きずったけど
悲しみよりもその子達からもらった幸せな思い出の方が圧倒的に多くて、悲しむばかりはやめて、そっちを大事に生きていくことにしました。

昔から永遠とか絶対とか無いんだろうなって考えがどうしてもあるけど、
そんな事思う暇があったら、一緒にいられる、今過ごしている時間を幸せに感じた方が良いはず。

そう思えるようになってきただけ、わたしも少しは成長できたのかもしれません。

本音は余す事なく皆と一緒にいたいですけどね。



次回は、12月7日(水)更新予定です。


ライタープロフィール

のうじょうりえ

のうじょうりえ

千葉県出身、高円寺発。
キャッチコピーは人間大好きシンガーソングライター。
「高円寺の女王」の異名も持つ。

コロナ禍現在も東京を中心に月10本前後のライブに加え、路上ライブ、配信、遠征ライブなど精力的に活動。
音楽で生計を立てている。

高円寺を愛し盛り上げたいという思いと、高円寺駅を土日祝日も快速が停まる街にしたい、という秘かな野望がある。

地元千葉への愛も忘れず、台風15号の際チャリティー路上ライブを行い、集まった¥83,890を千葉県へ全額寄付している。

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