【移転】佐賀喫茶店「江崎珈琲店」道の駅、屋外で淹れるネル。珈琲美美の系譜

江崎珈琲店 珈琲美美の系譜・インスパイア

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」は三瀬峠・道の駅の”やさい直売所マッちゃん”内にあるお店だ。

ネルドリップ、深煎り、自家焙煎(手回し)のコーヒーが頂ける。

道の駅は、車で山道をうねうね走った先の峠にある。

私が普段ネルドリップで淹れて頂くお店はどちらかというと”閉ざされた静かな空間”が多いが、江崎さんは”開かれた雑多な空間”で静かに渾身の珈琲を淹れられる。

江崎さんがドリップされる姿はとてもかっこよくて、淹れている間どんどん上半身が前傾姿勢になってネルに顔を近づけていかれる姿は、見ていて鬼気迫るものを感じる。

ちなみに店主の江崎さんは福岡珈琲の名店「珈琲美美」で修業されていた方で、美美が今泉から赤坂にお店を移られた際の、1期生にあたる方。

珈琲美美の記事↓

同じ珈琲美美で働かれていた経験をお持ちの手音さんは先輩に、マスカル珈琲さんや、木の下珈琲さんは後輩にあたる。

手音の記事↓

マスカル珈琲の記事↓

そんな江崎さんで今回は「濃い珈琲」を頂いてきた。

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佐賀コーヒー「江崎珈琲店」周辺

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」やさい直売所マッちゃん

江崎珈琲店は、佐賀県三瀬峠の道の駅「野菜直売所マッちゃん」内にある。

今回友人が車を出してくれたので何とか伺うことができたが、普段電車移動に慣れている私一人だったら到底今回の訪問は叶わなかっただろう。
ほんとにありがたい。

福岡方面から向かったけど、なかなかうねりにうねった山道だったな。
車酔いしやすい人はけっこう覚悟が必要。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」やさい直売所マッちゃん・外観

マッちゃんは、野菜などを販売する直売所と、お惣菜バイキングのある「菜彩きっちん」の2棟で構成されている。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」やさい直売所マッちゃん・菜彩きっちん

特にお惣菜バイキング「菜彩きっちん」はお昼時だと、凄い人!
美味しそうなお惣菜がずらーと並ぶ。

いやーしかし、地元民からとても人気の道の駅なんだなぁ。。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」 お店

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」お店

そんな「菜彩きっちん」を出た野外のスペースに、江崎珈琲店はある。

前情報で、江崎さんが屋外でドリップされているのは知っていたけど、冬はこんな寒い中でされてるのか。。

ネルドリップ抽出はどちらかというと「静寂」がつきものだと思っていたので、人が沢山行き交う中で、姿勢を正され魂を注ぎ込むかの様にドリップされる姿は、見ようによってはかなり異様。

でも、、思いのほか案外しっくりと馴染んでいるなぁ。。

中でランチバイキングや買い物を済まされたお客さんが、食後に「いつもの美味しいコーヒーを頂こうかしら」てな具合で注文されていく。

子連れのお父さんが子供を抱きながら、じーっと二人でドリップされる江崎さんを見ていたりもする。

常時2、3人が並ばれている様子だった。

凄い光景だなぁ、、と思ってお店をしみじみ見ていると、
背後で「どーーーーーん!!!」と凄まじい音が!
あまりに大きな音だったので何だと思って振り返ってみると、ポン菓子が弾ける音だった。
まぁまぁな頻度で爆音が鳴るので、毎回私と友人は「びくっ!!」と振り返っていたのだけど、江崎さんは流石、物怖じひとつせず静かにドリップされている。

閉ざされた環境ではなく、開かれたカオスの中でネルがしっかり日常に溶け込んでいる。

はーなるほど、江崎さんはこういうことをネルドリップで叶えたかったのか。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」ネルドリッパー

大量に積み上げられたドリッパー。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」看板・大坊珈琲店手回しロースター

江崎さんは大坊珈琲店モデルの手回しロースター1kgを使用して焙煎されている。

森光さん×大坊さんでまさしく「珈琲屋」そのものだ!

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」メニュー看板

コーヒーは、普通濃度の「コーヒー」と「濃いコーヒー」とがある。
江崎さんの説明だと「濃いコーヒーは、通常のドリップコーヒーとエスプレッソコーヒーの間くらいの濃さです。」とのこと。

今回は濃いコーヒーを注文。450円。
福岡から佐賀まではるばる連れてきてくれた友人にコーヒーを一杯奢る。(それだけで済むのか!?)

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」ドリップ

江崎さんのドリップ姿はめちゃくちゃかっこいい。
男が惚れる男の姿だ。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」ドリップアップ

はじめ上半身高い姿勢からぐーっ!とネルドリップに顔を近づけていく姿は、魂を珈琲に注ぎ込んでいるかの様。

濃いコーヒーの実飲

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」濃いコーヒー

紙コップでコーヒーを提供される。

江崎さんに伺うと、豆はマンデリントバコ。
ほー、ブレンドじゃないのか!

寒い中外で飲もうとしていると、江崎さんが「三瀬は寒いので、店内かそちらの仮設でストーブに暖まりながら飲んでくださいね。」と暖かくお声がけ頂く。

おわー、そうさせて頂こう。。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」仮設テント

仮設テント。
寒い。
誰もいない。
だめだ。

佐賀コーヒー「江崎珈琲店」やさい直売所マッちゃん・菜彩きっちんでコーヒーを飲む

やっぱり中で頂こう。
暖かー。

早速コーヒーを一口頂くと、おーー、味わいはストロングめだけど優しい!
マンデリンらしい、じめっとしたアーシーな香り!
藁を燻した様な感じだ!
煙は少しだけ入っている様な焙煎度合だなぁ。
色でいうと、、灰色かな。
冷めてくるとまろやかさが増して、甘味がぶわーんと広がってくるなぁ。
どんどん滑らかになっていく。

はー、美味しかったなぁ。。


今回佐賀まで来れてほんとに良かった。
ネルは閉ざされた奥深い世界が魅力的だったりするけど、逆に開かれた一つのネルドリップの在り方が発見できた。

なかなか来られる機会は少ないかもしれないけど、佐賀に来たら是非また江崎さんのコーヒー飲みたいなぁ。


ではまた明日です。

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お店詳細

時間:12時~16時
営業日:土・日・祝日
交通手段:車