インタビュー連載企画「食to人」 vol2. 大黒健嗣(高円寺・まちの相談屋)後編

大黒健嗣・食to人(後編) 【インタビュー・対談】

インタビュー新連載企画「食to人(しょくとひと)」

大黒さんインタビュー昨日に続き、今回は後編です。

前編では、「大黒さんとはいったいどういう人物なのか」について、深掘りしてインタビューしました。

まだ前編をご覧になってない方は、先にそちらをご確認ください。↓


今回は、「食に関してのインタビュー」をしてゆきます。

それでは、後編もお楽しみください。

インタビュー(後編)

普段の食生活について

シゲタ ツヨシ
前編では「大黒さん自身のこと」をお伺いしましたので、後編は「食に関して」お伺いさせてください。
大黒さんは、普段何を食べていますか?
大黒 健嗣
基本的には外食かテイクアウトですね。
家にキッチンがないんですよ。
外で食べることをそもそも「外食」とも思ってないんですけどね。
自分のダイニングは街にあると思ってます。
シゲタ ツヨシ
自炊は嫌いですか?
大黒 健嗣
全然好きです。
大きいキッチンがあるなら、凄く作りたいと思ってます。
最近欲しくなってきたんですよね、キッチン。
今までは、料理している時間がないくらい忙しかったんですよ。
家に求める機能は、シャワー浴びて寝るくらいでしたね。
シゲタ ツヨシ
家でのんびりごろごろしたい、とかはないんですか?
大黒 健嗣
ごろごろする時はベッドの中ですね。寝てる時です。
でも最近はもっと生活に目を向けているので、料理もしたいし、キッチンも欲しいと思ってます。
街にキッチンが欲しいから、設備として作ってもいいなぁと考えてますね。
そうすれば料理するなぁ。

好きな食べ物

シゲタ ツヨシ
好きな食べ物は何ですか?
大黒 健嗣
めちゃくちゃ子供みたいなんですけど、お寿司、カレー、ラーメンですね。
シゲタ ツヨシ
それらについて、何か思い出とかありますか?
大黒 健嗣
お寿司ですが、私は青森県の八戸出身で魚処なんです。
小さい頃おじいちゃんが行きつけのお店に連れていってくれるんですけど、それが格別に旨くて。
お寿司って、尊い食べ物じゃないですか。
余計なものがそぎ落とされていて、包丁の入れ方ひとつとか、魚の素材、シャリの握り方など、調理工程がすごいシンプルで究極で。
それが100円で提供されたり、高級にもなったり。
シゲタ ツヨシ
お寿司の中では何が好きですか?
大黒 健嗣
光物が好きですね、しめ鯖とか。
後は魚卵とか内臓系ですね、いくらとかウニとか。
シゲタ ツヨシ
高円寺で好きなお寿司屋さんありますか?
大黒 健嗣
高円寺は、高級なお寿司屋さんに行けない財力の時期を過ごしてますから、あんまり行ったことなくて。
予約制の「波やし」とかは行きましたけど。
でも、一番お世話になったのは、「桃太郎すし」ですね。
シゲタ ツヨシ
「桃太郎すし」美味しいですよね!
大黒 健嗣
街中でダイニングとして行くお店って、味が最高ということではなくて、毎日行けるかが大事だと思うんですよ。
特にAMPcafeやってる時とかは、沢山仕事して、皆が終電で帰った後、経理つけ終わったら2時とかになるんです。
当時「桃太郎すし」は朝の5時とかまでやってくれてたので。
あそこ、回転寿司みたいな安い値段で、カウンターでちゃんと握ってくれるじゃないですか。
大将と顔見知りになってるので、ちょっとしたコミュニケーションはできるんですよ。
でもしっかり会話するでもなくて。
仕事で散々熱を浴びて、一回空気を抜きたいってなると、「桃太郎すし」行って、今日千円しかないけど、何か食べさして欲しいとか言ってましたね。
お寿司食べたい、刺し盛り作って欲しいとか、身勝手なオーダーをして、プチ贅沢させてもらってました。
シゲタ ツヨシ
いい思い出ですねぇ。
大黒 健嗣
思い出深いお店です。

好きな飲み物

シゲタ ツヨシ
好きな飲み物ってありますか?
大黒 健嗣
最近だと、スパイスがいっぱい効いてるやつ。
体に効能があって、舌以上に作用するものが好きです。
「妄想インドカレー・ネグラ」の「痺れるチャイ」は、大好きですね。
シゲタ ツヨシ
おー、ネグラさん!
大黒 健嗣
甘ったるくなくて、体にビリビリきてジュワっとする感じ。
口の中の味というよりは、食道から胃に渡っていった時に作用する効能みたいな飲み物が楽しいですね。

お酒について

シゲタ ツヨシ
お酒も飲まれますよね。
大黒 健嗣
好きです。
「山形料理と地酒 まら」に行くと、日本酒を1杯ずつ飲み比べができるので、そういう飲み方が好きですね。
結果、何も覚えてないんですけどw
2種類くらいは違いがわかるんですけど、永続的に覚えてはいなくて、その瞬間を満足しちゃいますね。
シゲタ ツヨシ
お酒だと日本酒が好きですか?
大黒 健嗣
そうですね、お寿司とのマリアージュという所で。
日本酒そのものも好きですけど、飲むシーンが好きですね。
人と会話する空気感とか好きだし、デートとかでも日本酒の段階までいくと結構深い所じゃないですか。
人と深いとこまでいける、あのシーンが好きです。
シゲタ ツヨシ
いいなぁ、うらやましいです。
私はお酒が呑めないので良いなぁと思いますね。
大黒 健嗣
ああ、そっか。
シゲタ ツヨシ
少し話反れちゃいますけど、高円寺でモクテルを流行らせたいと思ってるんです。
お酒飲めない人も楽しめる場を作りたいんですね。
大黒 健嗣
めっちゃ良い!
めちゃめちゃ良いし、前編でも言いましたけど、最近私はお酒がいらなくなってきてるんで。
むしろお酒がない方が、話が反れないので話しやすかったりもしますしね。
時代的でもあるし。
シゲタ ツヨシ
そうですよね。
大黒 健嗣
最近疑問に思うのが、バーとかクラブとかやっているオーナーさんが、「最近の若いやつはお酒を呑まない!」ってことを、悪く言う大人が多すぎると思うんですよ。
クラブとかライブハウス来て酒呑まないとか「マナーがなってない!」くらいの感じになるじゃないですか。
確かに、経営の視点からいうとそうかもしれないけど、でももうそういうカルチャースポットが、お酒以外で収益を取る方法を考えないと良くないと思いますね。
そもそもお酒って、適度に飲むと楽しいんだけど、体には害があると思うので。
楽しいんだけど、お酒を神さまみたいにするのは間違ってると思います。
シゲタ ツヨシ
仰る通りだと思います。
これでも世の中的に「私はお酒が呑めない」ということが言いやすくなった方だなぁと感じてます。
大黒 健嗣
いいなぁ、それ私の方でもいろいろ試してみたいですね。
私のリクエストは、味ではなくて、体に効能があって欲しいんですよ。
快感というか。
アルコールじゃないんだけど、お酒で酔える様な感覚というか。
体とか意識に何か変化を与えてくれるもの。
それがさっき言ったスパイス系だと思うんです。
だから「妄想インドカレーねぐら」のチャイは良いんだよなぁ。
シゲタ ツヨシ
あー、そこに繋がってくるんですね。
大黒 健嗣
スパイスって、腸の中で「セロトニン」っていう快感物質を出すんです。
多幸感に繋がるというか。
なので「漢方」とかって、もっと使えないのかなと思うんですよね。
シゲタ ツヨシ
なるほど!漢方と組み合わせられれば、凄く面白いですね。
大黒 健嗣
めちゃ良いと思います。
シゲタ ツヨシ
これは自分の活動の中で、じわじわ広げていこうと思ってます。
大黒 健嗣
高円寺高架下にある「まま菜」って家庭料理の居酒屋があるんですけど、ここに「酵素ドリンク」があるんです。
今年は酵素を育てられなかったので、やってないんですけど。
ここの酵素ドリンクがめっちゃ旨い。
それは凄くお薦めしたい!
シゲタ ツヨシ
えー!飲んでみたいなぁ。
大黒 健嗣
これ何でこんなに旨いんですか?って聞いたら、「細胞が開くのよ」って言うんです。
俺が欲しいのは、まさしくそれっす!ってなるw
シゲタ ツヨシ
なるほどー、良いですねw
お酒以外で快感を得られるものって素敵だなぁ。
大黒 健嗣
お野菜とかでも、健康に育てられたもの食べると、フワーってなりません?
シゲタ ツヨシ
「旨い!」とかってことですか?
大黒 健嗣
それが「旨い」に集約されるのかもしれないけれど、美味しさって舌だけじゃないと思ってるんです。
ストーリーとかで脳みそが「アガる」ことあるじゃないですか。
例えば、生産者がこうだ、どういう料理人が作ってるとかの情報だけで、味のレベルが上がるじゃないですか。
それは思い込みというより、本当に美味しくなってるんで。
舌だけじゃないっていう意味では、情報もそうだし、ボディに効くのも大事ですよね。
実際体が取り込んで、脳にフィードバックしてる訳じゃないですか。
そういう所にフォーカスしてお店をやれば、流行るんじゃないかと思いますね。

勝負飯について

シゲタ ツヨシ
話変わって、大黒さんの勝負飯ってありますか?
戦う前とか、戦った後とかに食べたくなるものです。
大黒 健嗣
勝負飯かー。
地方行って帰ってきた後、高円寺のお店だったらどこでも祝福できますね。
比較的お店だったら、、そうだなぁ「山形料理と地酒 まら」が多いかな?
やっぱ落ち着きますよね。

高円寺で好きなお店と料理

1軒目

シゲタ ツヨシ
では最後の質問ですが、大黒さんが好きなお店と料理を数軒教えて頂ければと思います。
大黒 健嗣
最近一番注目しているのは、さっき言った「まら」が、週末に販売している「煮干しラーメン」。
品の良さと、ジャンク感のバランスが丁度良い。
それが好評なので、秋に新しくラーメン居酒屋「黒黒黒(みくろ)」というお店を始めるんです。
それは凄く話題になると思います。
シゲタ ツヨシ
おー、ここでも「まら」が出てきますね。
大黒 健嗣
以前そのラーメンが、大一市場の「CURRY BALくじら」とコラボレーションしたんですよ。
商品は、パクチーラーメン。
それがめちゃくちゃ旨くて、伝説の味で!
何回も「あれやらないの?」って聞いても、今回だけだっていうもんだからw
シゲタ ツヨシ
はははw
えー、それはぜひ食べてみたかったなぁ。。
大黒 健嗣
まらが運営する「どりーむずかむとぅるーグループ」はどこのお店も、値段と料理の質、こだわりと親近感のバランスが絶妙なんですよ。
これは流行るなって思います。

2軒目

シゲタ ツヨシ
他にお薦めはありますか?
大黒 健嗣
「桃太郎すし」は、「本店巻き」っていうやつがあって。お薦めですねぇ。
昔「桃太郎すし」は高円寺に3店舗あったんですよ。
今1つになってるんですけど。
その当時、本店でしか食べられなかった「本店巻き」ってのがあるんです。
多分今ではメニューに掲載されてないんじゃないかな。
でも言ったら出してくれると思います。
山芋とタラコとトロが入ってて、カリフォルニアロールみたいになってるんです。
太巻きの輪切りで500円くらいかな?
シゲタ ツヨシ
それは裏メニューですね。 通だなぁ。
大黒 健嗣
寿司でいうと「桃太郎すし」の他には「七福神」も好きですね。
どちらも高円寺の寿司屋っぽくて好きです。
いつでも気軽に食べられる感じが。

3軒目

シゲタ ツヨシ
他にはありますか?
大黒 健嗣
やっぱ「妄想インドカレーねぐら」のカレーかな。
スピリチュアルカレーって私は言ってるんですけどw
体に効能がある感じ。
それぞれの総菜が、新しい味覚や効能を提供してくれるのが大好きですね。
シゲタ ツヨシ
ねぐらさん美味しいですよねー、ほんと。

4軒目

大黒 健嗣
ラーメンだと、お店がオープンしてからぶっちぎりで「らぁめん山と樹」ですね。
美味しい所はちゃんと流行るんだなっていうのを、あのお店はちゃんと証明してくれました。
環七のあんな外れにあるから、最初は人が居なかったんですけど、話題が呼んで行列店になりましたね。
シゲタ ツヨシ
今では、高円寺ラーメンといえば、みたいなお店ですもんね。

5軒目

大黒 健嗣
あとは、「椿」の「納豆蕎麦」もめちゃくちゃ旨いっすね。
納豆をかきまわしまくってふわふわにした状態を蕎麦の上にのせて、ぶっかけで食べるんです。
硬めの冷たいお蕎麦。
あとは「ミョウガ蕎麦」も旨いなぁ。
シゲタ ツヨシ
「椿」は味に品がありますよね。

ロケーションが良いお店

1軒目

大黒 健嗣
あと「椿」が、2階テラス席のロケーションも最高で。
商談とか仲良い友達呼ぶ時とか、デートの2軒目とかで利用します。
ちょっと街から離れてて、高円寺らしくもあって、手作り感あるんだけど凄くお洒落で。
シゲタ ツヨシ
なるほど、他にロケーションが良いお店はあったりしますか?

2軒目

大黒 健嗣
パル商店街入って直ぐにある「居酒屋かふぇ じっこ」。
あそこは高層から眺めが良いですね。
上の階のテラス席でバーベキューできるんですよ。
シゲタ ツヨシ
たしかに。「じっこ」さんは、駅近で穴場ですよね。

3軒目

大黒 健嗣
あと、「BAR私」も高円寺らしいですよね。
お店がかっこいい。
内装もすごく良いんだけど硬すぎず。
酔っ払いがめちゃくちゃ集まってるんだけど、お洒落な人が乱れてますよねw
高架下みたいなぐちゃっとした乱れ方じゃなくて、お洒落に乱れてる感じが好きです。
シゲタ ツヨシ
なるほど、たくさんお店が出てきましたね。
凄く参考になりましたし、前編・後編含めてたくさん良いお話が伺えました。
大黒 健嗣
ほんと高円寺は良いお店が多いですからね。
話そうと思えばいくらでも話せます。
シゲタ ツヨシ
凄く楽しかったです、今回はインタビューありがとうございました!
大黒 健嗣
ありがとうございました。

※インタビュー・構成・ライティング・写真撮影(プロフィール写真除く) / シゲタ ツヨシ

プロフィール

大黒健嗣・プロフィール

大黒健嗣(Kenji Daikoku)
高円寺・まちの相談屋

1983年生。2008年、高円寺AMPcafeを立ち上げ現在まで運営。2016年、アートホテルプロジェクト「BnAhotel」を共同代表として立ち上げ、企画・アートディレクションなどを担当。
宇宙PORT、都市型MURALなど公共空間でのアートプロジェクトの企画運営やコンサルタント活動、また自らの生活実験を通して、未来的価値観やライフスタイルを提案し実践している。