富士見ヶ丘コーヒー「慶珈琲」は自家焙煎(手回しロースター)、ネルドリップ・点滴ドリップ、深煎りのコーヒー店だ。
店主の宮澤さんは、今はなき青山の名店「大坊珈琲店」で閉店する時まで働かれていた方。下北沢・珈琲屋うずの古屋さんとは元同僚にあたる。(宮澤さんの方が先輩。)
珈琲屋うずの記事↓
ちなみに宮澤さんの故郷は岩手県盛岡。大坊さんと同郷だ。
慶珈琲の珈琲は、インパクトのある深煎りだ。
宮澤さんに話をお伺いすると、慶珈琲の焙煎度は、大坊珈琲店の中期によく似ていると言われるとのこと。大坊珈琲の味は大きく分けて3期あったと言われていて、序盤が最も深煎りで、終盤に向けて徐々に浅煎りの豆が混ざっていったらしい。
今回はブレンドの3番を頂いたので、レビューする。
目次
富士見ヶ丘コーヒー「慶珈琲」外観

お店は京王井の頭線の富士見ヶ丘駅から、歩いて3分ほどの所にある。
通り沿いではなく、神田川の橋を渡った右側にお店がある。
お店はひっそりしているので、うっかりすると通りすぎてしまいそう。
お店の扉は、大坊珈琲店の壁板でこしらえたものだとか。

看板。読み方は「ヨシコーヒー」。店主のお名前の一文字から取られたものだ。
富士見ヶ丘コーヒー「慶珈琲」 店内
店内は基本撮影NGで、手元だけの撮影は可。なので今回店内の写真はありません。
店内でまず目に付くのは青い壁色。鮮やかでいて少し淡い、とても落ち着く青。
店内は広く、カウンターとテーブル席が。
電球の温かみのある光があって、BGMにはジャズが流れる。
ブレンドコーヒー(3番)実飲

メニューは、ブレンドが1~5番、ストレートコーヒーが数種、アルコール、
チーズケーキ、ジュース等がある。
ブレンドの番数は、大坊珈琲店と同じ方式だ。
・1番 30g 100cc
・2番 25g 100cc
・3番 20g 100cc
・4番 25g 50cc
・5番 15g 150cc
今回はブレンドの3番(20g・100cc)を注文。
カップは大坊珈琲店で使われていたのと同じモデルの大倉陶園ゴールドウィング。このカップとソーサーで3番を飲むことに意味があるなぁ。
しっかり大坊珈琲店の系譜を守られている。
飲んだ感想は、おわーコク深い!
はじめは緩やかだけど、 徐々に強靭なボディの深みと苦みがドーっと押し寄せてくる。はっきりしたインパクトあるなぁ。
焙煎度は結構深めでスモーキーな香りを感じる。ゴーっと香りが鼻奥から脳へと通りぬけてゆく感じはなかなか痛快だ。
少し乾いた草の様な風味があって、甘さの着地もしっかりしている。
やはり大坊珈琲店の系譜というものの、それぞれのお店にしっかりとしたオリジナリティがあって、ここでしか飲めない最高の珈琲がある。
インパクトのある深煎り、美味しかったなぁ。